リフォームを行う上で絶対に関わって欲しくないのが悪徳・悪質リフォーム業者です。
よくテレビやネットのニュースメディアなどでも取り上げられることがありますが、悪質なリフォーム業者による被害やトラブルは年々増加しています。
そこで今回はそんな悪徳業者の実態や手口、そして悪徳業者を回避する為のポイントについてまとめてみたいと思います。
悪徳業者は様々なところに潜んでいるので、大手だからといって決して安心しないでください。
特に初めてリフォーム行うという人や、リフォームに関してあまり知らないという人は格好の餌食になってしまうので、騙されないように是非参考にしてみてください。
増加する被害!リフォーム業界は悪徳業者の巣窟
見た目が新しくなるだけでなく、機能的にも使いやすくなり、かつ新築よりも安い費用で行える魅力的なリフォーム。
そんなリフォームですが、この業界は悪徳業者の巣窟ということをご存知でしょうか?
以下はPIO-NET(消費生活相談情報データベース)に寄せられた訪問販売によるリフォーム工事相談件数の推移です。
年度 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 |
---|---|---|---|---|---|---|
相談件数 | 6,350 | 7,131 | 6,728 | 6,769 | 6,594 | 5,956(前年同期 6,253) |
上記相談件数のうち 判断不十分者契約 |
280 | 331 | 353 | 317 | 281 | 316(前年同期 266) |
独立行政法人国民生活センターより引用
相談件数は2018年3月31日現在(消費生活センター等からの経由相談は含まれていません)
※ここでは、「屋根工事」「壁工事」「増改築工事」「塗装工事」「内装工事」の合計を「リフォーム工事」としています。
※PIO-NETでいう「判断不十分者契約」とは、何らかの理由によって十分な判断ができない者の契約であることが問題である場合をいいます。
このように過去に比べれば近年は落ち着いてきてはいるものの、それでもなかなか被害件数が減っていないのが現状です。
特に上記の表の通り訪問販売による被害が多数寄せられています。
依頼していないのに勝手にリフォーム業者が訪ねてきた場合は悪徳業者の可能性がありますので、きっぱりと断るようにしましょう。
大手でも安心できない!悪質業者が多い理由
リフォームではこのように毎年非常に多くのトラブルが発生しています。
ではどうしてこんなにも被害の報告が多いのでしょうか?それは悪徳業者が増えやすいリフォーム業界の現状にあります。
リフォーム業界は新規参入がしやすい
実はリフォーム業界は為新規参入がとてもしやすいようになっています。
通常、建築関連の事業に参加する場合は建設業許可というものをを受けなければなりません。
しかし本格的に家を建てるような事業と違い、リフォームなどの軽微なものであれば建設業許可を受けていなくても営業が可能となっているんです。
その為、極端な話ですが事務所(自宅でも可)と電話とチラシさえあれば誰でも開業出来るのがリフォーム業界なのです。
リフォームの市場はどんどん成長している
更にリフォーム業界は皮肉にも、被害件数と同様に市場もどんどん成長しています。
その規模は経済産業省や国土交通省からもこの先何倍にも大きくなれると言われているほどです。
それに目をつけた企業が、先程の新規参入しやすい点も含めてどんどん参入してきているわけですね。
そしてその中にはリフォームの経験がまったくない業者や、実際は現場にも来ないで下請けに丸投げだけというような悪質な業者がいるのです。
これがリフォーム業界に悪質・悪徳業者が多い理由です。
そしてこれらの内容は大手リフォーム会社なら大丈夫というわけではありません!
大手の場合取引の規模が大きくなるため、下請けの業者に依頼する場合があります。するとその下請けが更に外注に依頼することもあり、結果悪徳業者に行き着くというパターンもあります。
悪徳業者にかかるとこんなことが起こる!
では実際にそんな悪質業者にかかってしまうと、どのようなことになるのでしょうか?
リフォームの費用が相場より大幅に高くなってしまう
まずリフォームの費用が相場より高く、それも大幅に上がってしまう可能性があります。
悪徳業者は基本的に自身の利益しか考えていない為、相場を知らない人は格好のカモとして見られています。
よって親切丁寧な対応をしているように見えても、実際の費用は相場よりもかなり高額に設定されることがあります。
施工後に見積書に載っていない費用を追加請求される
どういった作業を行ってどれくらいの費用がかかるかまとめたものが見積書になるわけですが、悪質業者はこの見積書に載っていない金額を請求してきます。
「施工している途中で一緒に直さなければならない部分が見つかった」というような理由で、見積もり時には無かった項目を追加します。
しかもこの追加費用がやたら高額だったり追加で直す部分が複数あったりするので、結果当初の見積もりとは大きくかけ離れた金額になってしまうのです。
施工の内容が雑で質が悪く、寿命が短い
悪徳なリフォーム会社はとにかく自社の利益を優先します。そして基本的にリピーターの獲得は目的としていない為、それぞれの依頼者に対する施工内容が雑になります。
すると当初想定していた内容とは程遠い粗悪なリフォームとなり、寿命も短い為、結果再度リフォームをする羽目になってしまいます。
もしクレームを入れたとしても相手にされず、内容が改善されることもありません。
リフォームを行わなかった場合、嫌がらせやしつこい電話がある
なんとか断ってリフォームを行わなかった場合でも、その後が最悪です。
というのも、一旦落ち着いても電話番号や住所が知られているため、しばらくしてから嫌がらせのようにしつこい営業電話や訪問が起こる場合があります。
また、中には断れた腹いせに室内を意図的に破壊したり(もちろん犯罪です)する業者もいるようなので、注意が必要です。
こんな業者には注意!悪質業者の具体的な手口について
次に、悪徳業者が実際に使う具体的な手口の事例ついていくつか紹介しましょう。
もしこれから紹介するようなパターンに遭遇した場合はすぐに消費生活センター等に相談するようにして下さい。
訪問販売での手口の例
- 屋根の塗装工事を契約したところ、契約金額を修正液で書き直された
- 業者の言うままに契約し代金を支払ったが、その後業者と連絡が取れない
- 簡単な作業内容に対して明らかに高額なリフォーム費用を請求された
- 急に訪問してきた業者に脅されるように煽られ、リフォームの契約をしてしまった
- 訪問に来たリフォーム業者に工事を依頼したが、その後業者が工事に来ない
- 内装のリフォームを依頼したのに、何故か塗装工事も契約させられた
店舗購入での手口の例
- 外壁リフォーム工事を契約したが、業者に一方的にキャンセルされた
- リフォーム工事を契約したが、請求額が最初の見積もり金額の2倍になっていた
- 店舗に見積もりに行ったところ、当日中に契約しないと50万円高くなるといわれた
- 施工内容がずさんな上、口頭での契約と請求金額が全然違った
- 浴室と洗面所のリフォームを行うつもりが何故か他の部位まで行われた上、請求額が見積りと違った
また更に悪質な場合、例えば壊れてない部分を意図的に壊してその部分のリフォーム見積もりをしてくる業者や、「シロアリのせいでボロボロになっている」と言って持参したシロアリの卵を撒き散らしていく業者もいるようです。
やっていることはもはやリフォームの営業ではなく完全な犯罪です。利益(お金)の為なら犯罪も普通にするのが悪徳業者なのです。
悪徳業者を回避するにはよく調べはっきり断ることが大切
ということで今回はリフォーム業界にはびこる悪質・悪徳業者についてまとめてみました。
こういった業者に関わってトラブルなどに巻き込まれないようにするには、リフォームの依頼をする前にその業者や相場についてしっかりと調べたり、強引な押しもはっきりと断る強い意思が大切です。
具体的にまとめると以下のような感じです。
- 必ず見積りを複数とって、金額と工事内容を確認する
- 依頼する業者の情報(主に評判や口コミなど)をよくチェックする
- 工事を依頼する場合は本当に必要なのかよく検討する
- 訪問販売など予定していない勧誘の場合は契約しない
- トラブルに巻き込まれたときのために、各種書類や契約書の写真などを保管しておく
- トラブルに巻き込まれたらすぐに警察や消費生活センター等に相談する
これらのポイントに注意してリフォームを進めるようにして下さい。
特にリフォームにあまり知識のない初心者の方や押しに弱い人・優しい人はカモにされやすいので注意しましょう。
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リフォーム初心者が悪質業者に引っかからない為のたった一つの方法
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