マンションのリフォーム費用はどれくらい？節約方法も解説

マンションのリフォームを考えている方は多いと思います。しかし、マンションのリフォーム費用は一戸建てとは違って、リフォームの種類や規模、管理組合や法律の制限などによって大きく変わります。また、中古マンションのリフォーム費用は新築とどう違うのでしょうか？そして、マンションのリフォーム費用を安くするにはどうすればいいのでしょうか？

この記事では、そんなマンションのリフォーム費用に関して詳しく解説します。

マンションのリフォーム費用が気になっている人は是非参考にしてみてください。

マンションリフォームの種類と費用相場

まず、マンションのリフォーム費用は一戸建てと違うことをよく知っておく必要があります。一戸建てでは、自分の好きなように外観や構造を変えることができますが、マンションでは共用部分や構造部分に手を加えることができません。また、一戸建てでは自分で業者を選ぶことができますが、マンションでは管理組合や管理会社が指定した業者に依頼しなければならない場合もあります。これらの違いによって、マンションのリフォーム費用は一戸建てよりも高くなる可能性があります。

次に、マンションのリフォーム費用は、リフォームする部屋や箇所、内容や規模によっても大きく変わります。一般的に、キッチンやバスルームなど水回りのリフォームは高額になります。また、壁紙や床材など内装材を変えるだけの簡単なリフォームよりも、間取りを変えたり設備を増設したりする大規模なリフォームは費用がかかります。さらに、オプションや付帯工事なども費用に影響します。

では、具体的にマンションのリフォーム費用はどれくらいなのでしょうか？ここでは、リフォームの種類と相場を参考にしてみましょう。ただし、これらの相場はあくまで目安であり、実際の費用はリフォームするマンションの状況や業者によって異なります。また、消費税や諸経費なども含まれていない場合がありますので、注意してください。

部屋単位のリフォーム費用

- リビング：約30万円〜100万円
- ダイニング：約20万円〜80万円
- キッチン：約50万円〜300万円
- 洋室：約10万円〜50万円
- 和室：約10万円〜50万円
- バスルーム：約100万円〜500万円
- トイレ：約10万円〜50万円
- 洗面所：約20万円〜100万円
- 玄関：約10万円〜50万円
- バルコニー：約10万円〜100万円

箇所別のリフォーム費用

- 壁紙：約5,000円〜10,000円/㎡
- 床材：約5,000円〜20,000円/㎡
- 天井：約5,000円〜10,000円/㎡
- 照明：約5,000円〜50,000円/台
- 窓：約10,000円〜50,000円/㎡
- ドア：約10,000円〜100,000円/枚
- クローゼット：約10,000円〜50,000円/㎡
- エアコン：約10,000円〜100,000円/台

内容別のリフォーム費用

- 間取り変更：約100万円〜500万円
- 設備増設：約50万円〜300万円
- 防音工事：約30万円〜200万円
- 防水工事：約30万円〜200万円
- 省エネ工事：約30万円〜200万円

以上のように、マンションのリフォーム費用は様々な要素によって変わります。自分がどんなリフォームをしたいか、どれくらいの予算をかけられるかを考えて、リフォームプランを立てましょう。

マンションのリフォームをする前に知っておきたい注意点とは？

マンションのリフォームをする前には、以下のような注意点を知っておく必要があります。

管理組合や管理会社への届け出や承認

マンションのリフォームをする場合は、管理組合や管理会社への届け出や承認が必要です。管理組合や管理会社は、マンション全体の安全や美観、住民の利益を守るために、リフォームに関する規則や基準を定めています。これらに違反すると、リフォームを中止させられたり、元に戻させられたり、損害賠償を請求されたりする可能性があります。また、管理組合や管理会社が指定した業者に依頼しなければならない場合もあります。

したがって、リフォームをする前には、必ず管理組合や管理会社に相談し、届け出や承認を得るようにしましょう。また、リフォームに関する規則や基準を確認し、遵守するようにしましょう。リフォームの内容や規模によっては、届け出や承認の手続きに時間がかかる場合もありますので、余裕を持って計画しましょう。

近隣住民への挨拶や騒音対策

マンションのリフォームをする場合は、近隣住民への挨拶や騒音対策も忘れてはなりません。マンションは密集して住んでいるため、リフォーム中に発生する騒音や振動、埃や臭いなどが近隣住民に迷惑をかける可能性があります。これらが原因でトラブルになることも少なくありません。

そこで、リフォームをする前には、近隣住民に挨拶をして、リフォームの内容や期間、工事時間などを伝えておきましょう。また、工事中は騒音や振動を最小限に抑えるように工夫しましょう。例えば、工事時間を平日の日中に限定したり、防音シートやダンボールなどで壁や床を覆ったりすることができます。また、埃や臭いを防ぐためには、窓やドアを閉めたり、換気扇を回したりすることが有効です。

近隣住民とのコミュニケーションや配慮は、マンションで快適に暮らすためにも重要です。リフォーム中だけでなく、リフォーム後も良好な関係を保つように心がけましょう。

共用部分への影響や許可

マンションのリフォームをする場合は、共用部分への影響や許可も考慮しなければなりません。共用部分とは、マンション内で全ての住民が共有して利用する部分のことで、例えば廊下や階段、エレベーター、駐車場などが該当します。共用部分は管理組合や管理会社が管理しており、個人的に変更したり利用したりすることはできません。

したがって、リフォーム中に共用部分を利用する場合は、事前に管理組合や管理会社に許可を得る必要があります。例えば、工事用の資材やゴミを共用部分に置いたり、エレベーターを専有したりする場合などです。また、共用部分に影響を及ぼすようなリフォームは、原則として禁止されています。例えば、外壁や窓の色や形を変えたり、バルコニーに物を設置したりする場合などです。

共用部分はマンション全体の安全や美観、住民の利益に関わる部分です。リフォーム中に共用部分を利用する場合は、必ず許可を得て、他の住民に迷惑をかけないようにしましょう。また、共用部分に影響を及ぼすようなリフォームは避けるようにしましょう。

中古マンションのリフォーム費用は新築とどう違う？

中古マンションのリフォーム費用は新築とどう違うのでしょうか？中古マンションのリフォーム費用は新築よりも安くなる場合もあれば、高くなる場合もあります。それぞれのメリットとデメリットを比較してみましょう。

リフォーム費用が新築よりも安くなる場合

中古マンションのリフォーム費用が新築よりも安くなる場合は、以下のような場合です。

- 中古マンション自体の価格が安い場合
- リフォームする箇所や内容が少ない場合
- リフォームする箇所や内容が簡単な場合
- リフォームする箇所や内容が既存のものと互換性がある場合

このような場合は、中古マンションの購入費用とリフォーム費用の合計が新築よりも安くなる可能性があります。また、中古マンションのリフォームでは、自分の好みやニーズに合わせてカスタマイズできるというメリットもあります。

リフォーム費用が新築よりも高くなる場合

中古マンションのリフォーム費用が新築よりも高くなる場合は、以下のような場合です。

- 中古マンション自体の価格が高い場合
- リフォームする箇所や内容が多い場合
- リフォームする箇所や内容が難しい場合
- リフォームする箇所や内容が既存のものと互換性がない場合

このような場合は、中古マンションの購入費用とリフォーム費用の合計が新築よりも高くなる可能性があります。また、中古マンションのリフォームでは、管理組合や法律の制限や近隣住民とのトラブルに注意しなければならないというデメリットもあります。

したがって、中古マンションのリフォームをする場合は、新築と比較してメリットとデメリットをしっかりと把握し、自分にとって最適な選択をするようにしましょう。

マンションのリフォームは自由にできるの？

マンションのリフォームは自由にできるのでしょうか？残念ながら、マンションのリフォームは自由にできるわけではありません。マンションのリフォームは、管理組合や法律の制限を受けます。これらの制限を無視してリフォームをすると、トラブルや損害賠償の対象になる可能性があります。では、具体的にどんな制限があるのでしょうか？ここでは、管理組合や法律の制限について解説します。

管理組合の制限

管理組合とは、マンション内で共有して利用する部分や設備を管理するために設立された組織です。管理組合は、マンション全体の安全や美観、住民の利益を守るために、管理規約や細則などを定めています。これらには、リフォームに関する規則や基準も含まれています。

管理組合の制限は、以下のようなものがあります。

- 共用部分への影響を及ぼすようなリフォームは禁止されています。例えば、外壁や窓の色や形を変えたり、バルコニーに物を設置したりする場合などです。
- 構造部分への影響を及ぼすようなリフォームは禁止されています。例えば、壁や柱を取り払ったり、床面積を増減させたりする場合などです。
- 防火・防災・防音・省エネなどに関する基準を満たさないようなリフォームは禁止されています。例えば、不燃材料以外の材料を使用したり、防火扉や防火壁を撤去したりする場合などです。
- 管理組合や管理会社が指定した業者に依頼しなければならない場合があります。これは、管理組合や管理会社が信頼できる業者を選んでいるという保証のためです。

管理組合の制限は、マンションのリフォームにおいて最も重要なものです。リフォームをする前には、必ず管理組合や管理会社に相談し、届け出や承認を得るようにしましょう。また、リフォームに関する規則や基準を確認し、遵守するようにしましょう。

法律の制限

法律とは、国や地方自治体が定めたルールや規制のことです。法律は、社会の秩序や公共の利益を守るために存在します。法律には、マンションのリフォームに関するものも含まれています。

法律の制限は、以下のようなものがあります。

- 建築基準法：建築物の安全や衛生、景観などに関する基準を定めた法律です。建築基準法では、マンションのリフォームにおいても、構造耐力や防火性能、換気設備などに関する基準を満たさなければなりません。また、建築基準法では、マンションのリフォームにおいても、建築確認申請や工事着工届出などの手続きが必要な場合があります。
- 都市計画法：都市の整備や開発に関する計画や制限を定めた法律です。都市計画法では、マンションのリフォームにおいても、用途地域や容積率などに関する制限を守らなければなりません。また、都市計画法では、マンションのリフォームにおいても、都市計画課への届け出や許可が必要な場合があります。
- 消費者契約法：消費者と事業者との契約に関するルールや保護を定めた法律です。消費者契約法では、マンションのリフォームにおいても、消費者と業者との契約内容や解約条件などに関するルールや保護があります。例えば、契約書を交わすことやクーリングオフ制度を利用できることなどです。

法律の制限は、マンションのリフォームにおいても無視できないものです。リフォームをする前には、必要な手続きや許可を得るようにしましょう。また、消費者として自分の権利や義務を知っておくようにしましょう。

マンションのリフォームの適切なタイミングはいつ？

マンションのリフォームをする場合は、適切なタイミングを見極めることも大切です。マンションのリフォームは、自分の住み心地や資産価値を高めることができますが、費用や手間もかかります。また、リフォーム後にすぐに住み替えると、リフォームした分のメリットを享受できない可能性もあります。そこで、マンションのリフォームの適切なタイミングを考える際には、以下のような点を考慮しましょう。

マンションの築年数や状態

マンションの築年数や状態は、リフォームの必要性や効果に影響します。一般的に、マンションは築10年〜15年くらいで、水回りや内装などの老朽化が目立つようになります。また、築20年〜30年くらいで、構造や設備などの大規模な修繕が必要になる場合もあります。これらの場合は、リフォームをすることで、住み心地や安全性を向上させることができます。

一方で、築年数が新しい場合や状態が良好な場合は、リフォームの必要性や効果が低い場合もあります。また、築年数が古すぎる場合や状態が悪すぎる場合は、リフォームでは対応できない場合もあります。これらの場合は、リフォームよりも住み替えを検討する方が賢明かもしれません。

マンションの資産価値や売却予定

マンションの資産価値や売却予定も、リフォームのタイミングに影響します。一般的に、マンションは築年数が経つにつれて価値が下がっていきます。しかし、リフォームをすることで、価値の下落を抑えたり、逆に価値を上げたりすることができます。特に、水回りや内装などの見た目や使い勝手に関するリフォームは、購入者の目にも留まりやすく、売却時に有利になる可能性があります。

一方で、リフォームをしても資産価値が上がらない場合や下がる場合もあります。例えば、立地条件や需要と供給のバランスなどによっては、マンション自体の価値が低い場合や高騰している場合です。また、自分好みにカスタマイズしすぎたり、流行に左右されたりするようなリフォームは、購入者のニーズと合わない可能性があります。これらの場合は、リフォームよりもそのまま売却する方が得かもしれません。

マンションの住み替えのタイミングや目的

マンションの住み替えのタイミングや目的も、リフォームのタイミングに影響します。一般的に、マンションの住み替えは、家族構成やライフスタイルの変化、住環境や収入の向上などが理由となります。しかし、リフォームをすることで、住み替えの理由を解決できる場合もあります。例えば、間取りを変えたり設備を増設したりすることで、空間や機能を有効に活用できる場合です。

一方で、リフォームでは解決できない理由で住み替える場合もあります。例えば、立地や環境を変えたい場合や、より大きな家に住みたい場合などです。また、リフォーム後にすぐに住み替えると、リフォームした分のメリットを享受できない可能性もあります。これらの場合は、リフォームよりも住み替えを優先する方が良いかもしれません。

以上のように、マンションのリフォームの適切なタイミングは、マンションの築年数や状態、資産価値や売却予定、住み替えのタイミングや目的などによって異なります。自分の状況や目的に合わせて、最善の選択をするようにしましょう。

マンションのリフォーム費用を安くするには？

マンションのリフォーム費用は、リフォームする部屋や箇所、内容や規模によっても大きく変わりますが、一般的には数十万円から数百万円程度かかると考えられます。しかし、マンションのリフォーム費用を安くする方法はないのでしょうか？実は、以下のようなポイントや補助金を活用することで、マンションのリフォーム費用を節約できる可能性があります。

リフォームする箇所や内容を絞る

リフォームする箇所や内容が多いほど費用がかかります。そこで、必要最低限の箇所や内容に絞ることで、費用を抑えることができます。例えば、水回りや内装などの見た目や使い勝手に関する箇所や内容を優先したり、壁紙や床材などの内装材を張り替えるだけにしたりすることができます。

リフォームする時期を選ぶ

リフォームする時期によっても費用が変わることがあります。一般的には、リフォームの需要が高まる春や秋は、業者の予約が埋まりやすく、費用も高くなりがちです。逆に、需要が低い冬や夏は、業者の空きが多く、費用も安くなる可能性があります。また、マンションの築年数によっても、リフォームするべき時期が異なります。築5～10年の場合は、小さな部分の破損や汚れを修復するリフォームを行うことで、キレイな状態を保つことができます。築10～20年の場合は、水回りや内装などの大規模なリフォームを行うことで、快適性や機能性を向上させることができます。築20年以上の場合は、耐震性や省エネ性などの安全性や環境性を高めるリフォームを行うことで、長期的な住み心地を確保することができます。

リフォーム業者を比較検討する

リフォーム業者によっても費用やサービスに差があります。見積もりや提案内容を複数の業者から取り寄せて比較検討することで、自分に合った業者を選ぶことができます。リフォーム業者を比較する際には、以下のようなポイントに注意しましょう。

実績が豊富かどうか：リフォーム業者の実績は、その信頼性や技術力を示す重要な指標です。実際に施工した件数や年数、表彰や資格などを確認しましょう。
施工事例が好みに合うかどうか：リフォーム業者の施工事例は、そのデザインや提案力を示す重要な指標です。自分の好みや希望に合った施工事例があるかどうかを確認しましょう。
担当者との相性が合うかどうか：リフォーム業者の担当者とは、リフォームの計画から完成まで長い期間コミュニケーションを取ることになります。信頼できるかどうか、話しやすいかどうか、細かい要望に応えてくれるかどうかなどを確認しましょう。

リフォーム業者を比較する方法としては、リフォーム一括見積もりサイトを利用するのが便利です。希望するリフォーム内容を入力すれば、一度に複数社から見積もりを取り寄せることができます1。ホームプロやLIXILリフォームネットなどが有名です。

リフォームに使える補助金制度を活用する

リフォームには、国や地方公共団体が提供する補助金制度や税制優遇制度を活用することができます。これらの制度は、リフォームによって住宅の性能や快適性を向上させることや、省エネや防災などの社会的な目的を達成することを目的としています。リフォームに使える補助金制度には、以下のようなものがあります。

住宅エコリフォーム推進事業補助金

既存住宅に対して、省エネや耐震などの改修を行う場合に、工事費の一部を補助する制度です。2022年10月31日までに工事請負契約を締結し、必須工事を完了した後に申請することで、最大45万円までの補助金が受けられます。

住宅リフォーム減税

既存住宅に対して、省エネや耐震などの改修を行う場合に、所得税や住民税から控除される制度です。2023年12月31日までに工事請負契約を締結し、2024年1月10日までに工事完了証明書を取得した後に申告することで、最大60万円までの控除が受けられます。

リフォームに使える補助金制度を活用することで、リフォーム費用を節約するだけでなく、住宅の価値や品質を高めることができます。ただし、各制度には対象となる工事や性能基準、申請期限などが定められていますので、事前によく確認しましょう。

マンションのリフォーム費用のまとめ

ということでこの記事ではマンションのリフォーム費用について解説してみました。

まとめると以下のようになります。

現在お住まいのマンションでリフォームを考えている人は、この記事を参考に最適なリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。